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『牛乳のウソとミネラルの重要性vol.2〜カルシウム・マグネシウム編〜』

みなさん牛乳はお好きですか?

子どもの頃から給食でも、パン食じゃなくてもどんなおかずでもかならず牛乳出てましたし、カルシウム=牛乳といった感じで家でも毎日飲んでいました。

味自体も嫌いではなく、僕自身はおいしいとも思いますし、中学生くらいの時は身長伸ばしたい一心で飲んでいた記憶があります。

現代でも牛乳は栄養満点という認識の人も多いと思いますが、実は「牛乳は身体に悪い」ということをみなさんご存知でしょうか?

とくに日本人の大半の人に牛乳は合いません。

「そんなことあるわけないだろ💢」と思う人もいるかもしれませんが、実際に牛乳を飲むとお腹がゆるくなる、下痢をするという人、あなたのまわりにもたくさんいらっしゃいませんか?

牛乳を飲むとお腹がゆるくなるというのは、日本人の多くが牛乳の乳糖=ラクトースを分解するラクターゼという酵素を持たないからです(乳糖不耐症)。

またカゼインという乳たんぱくは胃腸で分解・消化・吸収できず、さらに分子が小さいために腸の機能が弱っていると腸壁を透過してしまい、血液に入ることでさまざまな不調を引き起こします。

たとえば鼻づまりやぜんそく、アトピーなどのアレルギー疾患や潰瘍性大腸炎、自己免疫疾患、不定愁訴など、実に幅広い病気や不調の原因になりえます。

牛乳はたしかにカルシウムが豊富なので「骨を強くするのに有効」と思いたいですが、実際のところは牛乳は飲めば飲むほど骨粗鬆症が進行します。

牛乳には「リン」が豊富に含まれており、牛乳を飲んで吸収されたリンは体内のカルシウムと結合し、リン酸カルシウムとなって体外に排出されてしまいます。

すると血中カルシウム濃度が下がるため、それを補おうとして骨からカルシウムを血中に放出してしまうことで、骨密度の低下につながります(脱灰、カルシウムパラドックス)。

また、カルシウムの吸収には「マグネシウム」というミネラルが必須なのですが、牛乳にはマグネシウムがほとんど含まれていないため、牛乳をいくら飲んでも牛乳からのカルシウムは身体に吸収されにくく、逆に飲めば飲むほど豊富なリンの影響で牛乳以外の食品から摂取したカルシウムまでも排出されることで、慢性的なカルシウム不足に陥り、骨粗鬆症もますます進行する原因になりえてしまうのです。

身体の正常な機能を保つうえで欠かせない「カルシウム」と「マグネシウム」のはたらき

体内のカルシウムは99%が骨に含まれており、残り1%が血中や筋肉、神経などの細胞内に存在し、筋肉の運動や神経伝達、神経の安定性を保つうえでも重要なはたらきをしています。

前述した通り、食物から摂取したカルシウムを体内に吸収するためにはマグネシウムの存在が不可欠であり、カルシウムとマグネシウムが相互に作用し合うことで丈夫な骨が作られ、また筋肉や神経なども正常なはたらきが保たれ、生体の恒常性も維持されます。

Mgマグネシウムの主なはたらき

・歯・ほねを丈夫に保つ

・骨以外の組織へのCa沈着を防ぐ

・糖代謝を改善する

・筋肉の収縮をサポートする

・神経鎮静作用、気持ちを安定させる

・高血圧や頭痛を予防する

・エネルギーを産生し疲れにくくする

上記のように、マグネシウムは僕たちの体内で重要な役割を担っており、マグネシウムが不足すると身体のこり、足のつり、目もとのけいれんにつながり、またイライラする、動悸がするなどの症状も起こりやすくなります。

カルシウムを多く含む食品

カルシウムは小松菜や菜の花、水菜、切り干し大根などの野菜類、小魚、ひじき、納豆や豆腐などの大豆類などに多く含まれます。

マグネシウムを多く含む食品

マグネシウムはひじきやワカメといった海藻類のほか、ナッツ類、魚、大豆類などに多く含まれます。

牛乳は健康のためではなく嗜好品として

以前、「そんなこと言われたって私は牛乳が大好きなんです😩」と、患者さんに言われたことがあります。

僕は今まったく牛乳は飲みませんが、たしかに味は嫌いじゃないし、むしろ美味しいとも思います。

牛乳が好きでもないのに身体にいいからと思って飲むのであれば、一切飲むべきではないと思いますが、単純に好きだから飲みたい!という人は、あくまでも嗜好品という認識で飲むのであれば別にいいんじゃないかなと思います。

ですが、牛乳=牛の血液を飲んでいるということであり、大量生産されている牛乳はホルモン剤や抗生剤なども多く使われている現状を考えると、やはり嗜好品としてたまに飲むくらいに留めておいたほうがいいと思います。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院

参考文献
・医者が教えるあなたを殺す食事 生かす食事
 内海聡 著 2015年
・TJ MOOK 指先の変形と痛みを食い止める
 へバーデン結節の症状を和らげる本 高橋嗣明 監修 2021年