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『健康にかかせないコレステロールの重要性』

身体にかかせないコレステロール

「コレステロールは動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞の原因に〜」など、何かと悪者にされがちなコレステロールですが、コレステロールについていろいろと調べてみると、「本当にコレステロールって悪者なの?」て思えてきます。

「そもそもコレステロールって何?」て感じですが、コレステロールはブドウ糖や脂肪酸、アミノ酸を原料に主に肝臓で作られる脂質の一種であり、その他にも小腸や筋肉、皮膚などでも作られます。

コレステロールの役割

コレステロールは細胞膜の構成成分の一つであり、コレステロールが少なすぎると正常な形を保つことが難しくなったり、細胞が壊れやすくなることで細菌やウイルスなどの外敵から細胞を守るバリア機能が損なわれるため、病気に対する抵抗力も弱くなる。

 

また栄養素や酸素を取り込んだり、逆に細胞内で発生した老廃物を排出する。

 

さらに細胞同士の情報伝達も細胞膜が担っている。

 

身体中の総コレステロールの4分の1は脳に存在し、コレステロールは脳神経細胞の構成成分として重要な役割を果たしている。

 

ちなみに脳はたんぱく質(40%)と脂質(60%)で構成されている。

 

人体には女性ホルモンや男性ホルモン、副腎皮質ホルモンや甲状腺ホルモン、脳下垂体ホルモンその他、さまざまなホルモンが存在するが、これらのホルモンを作り出すためにコレステロールが必要となる。

 

必要なコレステロールの3分の2は肝臓など体内で作り出されるが、足りない部分は食べ物から補う必要がある。

 

コレステロールは免疫に関わる重要なビタミンであるビタミンDや、脂肪代謝に欠かせない胆汁酸の原料となる。

 

コレステロールを原料に肝臓で作られた胆汁酸は胆嚢に蓄えられ、脂肪を摂ると胆汁酸は胆汁となって十二指腸に分泌され、脂肪の消化・吸収に役立つ。

コレステロールに「善玉」も「悪玉」もない

「善玉」コレステロール(HDL)と「悪玉」コレステロール(LDL)という言い方をよくしますが、そもそもコレステロールそのものは一種類しかありません。

コレステロールはリポタンパクというタンパク質に吸着されて運搬されるのですが、HDLとLDLはリポタンパクの種類であり、LDLは肝臓から各臓器や組織にコレステロールを分配する役割、HDLは各臓器や組織からコレステロールを回収して肝臓まで運ぶ役割があります。

つまりHDLコレステロールとLDLコレステロールの違いは、乗っているリポタンパクが分配役か回収役かによるものです。

そして、なぜLDLコレステロールが「悪玉」と呼ばれるようになったのかは、LDLが増えると体内に分配されるコレステロールが過剰になり、使われきれなかったコレステロールが血管壁に溜まると考えられたからだそうです。

コレステロールは悪者か

1992年〜99年に「日本脂質介入試験=J・LIT」という大規模臨床試験が行われたのですが、ここで得られたデータが非常に興味深いです。

総コレステロール値が220以上(平均で270)の人ばかり5万人に、コレステロール降下剤を6年間使用したところ、コレステロールは平均で約50下がりましたが、もっとも死亡率が低かったのは220〜260の人であり、180未満に下がった人の死亡率は220〜260の人の2.7倍に増え、40%がガンで死亡しました。

ガン死亡率が最低だった280以上の人の5倍以上がガンで死亡したことになります。

また、総コレステロール値が240〜260の人が最長寿というデータや、85歳以上の高齢者で一番長生きしたのはコレステロール値が高いグループというデータもあります。

このようなデータを見てみても、またインターネットや書籍などでちょっと調べてみるだけでも、多くの医師や専門家らがコレステロールを下げることの危険性を訴えており、反対に「高め安定」であるほうが健康で長生きという意見を多く見聞きします。

たしかに酸化した油やトランス脂肪酸など、悪い油を摂りすぎなどでコレステロールが高くなりすぎるのは問題があるかもしれません。

また心疾患や脳血管疾患の原因となると言われている粥状(アテローム)動脈硬化は、酸化したコレステロール(コレステロールが酸化しなければ問題ない)が原因とも言われますが、一番の原因は◯糖質過多による糖化(最終糖化産物=AGEsの問題)◯塩素がもっとも深く関係することがわかっています。

コレステロールが高い方はぜひご自分でコレステロールのこと、その薬(スタチン)のことなどについて調べてみてください。

もしかすると今まで悪者のイメージだったコレステロールに対する認識も、ガラッと変わるかもしれません。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院

参考文献
・医学不要論 内海聡 著 2018年
・内海塾DVD〜栄養・糖・油〜2015年