055-234-5455

『あなたの体調不良は小麦が原因かもしれないという話』

先日のブログ記事『さんぼんパン/小麦(グルテンフリー)・卵・乳不使用、アレルギー対応の米粉パン屋さん』でも少し書いたように、あなたを悩ませている身体の不調は、もしかしたら日々何気なく食べているパンやパスタ、ラーメン、クッキー、ケーキなどが原因になっている可能性があります。

小麦粉にはグルテニンとグリアジンという2つのたんぱく質が含まれています。

小麦粉に水を加えてこねると、この2つのタンパク質が混ざり合って粘り気や弾力性に富む「グルテン」というたんぱく質になります。

このグルテンが体調不良やさまざまな病気の原因となり、身体に悪影響を与えることが最近の研究で明らかになってきました。

日本人に多いグルテン不耐症

欧米人は数万年前から小麦を食べてきた文化があり、身体もそれに順応している人が多く、それでも最近では身体に悪影響を与えるグルテンを避ける、いわゆる「グルテンフリー食」を実践している人も増えていると言います。

世界的にも有名なテニスプレーヤーのジョコビッチ選手がグルテンフリーを実践して体調が劇的に良くなったことで、テニスのパフォーマンスも向上したという話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

昔から、ご先祖様から代々食べ続けてきた欧米人でさえ、小麦を食べることでさまざまな体調不良が起こりうるのですから、ごく最近になって小麦を食べる習慣ができた日本において僕たち日本人で小麦が身体に合わない人がいても不思議はないです。

日本人が習慣的に小麦を食べるようになったのは戦後です。

戦後、焼け野原で食べるものがない時に、占領軍から配給された小麦と野菜のくずと放るもん(内臓)と水を混ぜて焼いて食べたものが現在のもんじゃ焼きであり、お好み焼きの原型なのだそうです。

「粉もの文化」と言ったりもしますが、せいぜいまだ80年弱であり、人類の歴史で言ったらほんのわずかです。

実は現代の日本人の80~90%は小麦が合わない体質だと言われているそうです。

グルテンを摂取すると免疫細胞がグルテンを異物や有害なものとみなして攻撃し、さまざまな不調を引き起こします。

グルテンが原因となりうる病気や症状

①小麦アレルギー(即時型アレルギー)

グルテンが体内に入ると抗体が反応してヒスタミンなどの炎症性物質を放出し、皮膚のかゆみ、蕁麻疹、くしゃみ、鼻水、腹痛、下痢、のどの違和感、呼吸困難等が引き起こされる。

 

②グルテン過敏症(遅延型アレルギー)

グルテンを摂取してから数時間から数日経って反応が出るので、自分がグルテン過敏症であることに気づかないまま、日々不調を感じながら過ごしている人も多い。グルテン過敏症は日常生活の中で感じる不調がほとんどで、病院に通うほどの不調でもないことも多く、それゆえ潜在的なグルテン過敏症の人はかなり多くいるのではないかと想像できる。頭痛、めまい、うつ病、倦怠感、情緒不安定、月経前症候群(PMS)、アトピー、喘息など

 

③セリアック病

小腸上皮にグルテンが取り込まれると免疫細胞は有害物質が入ってきたと勘違いして攻撃し、小腸絨毛突起が傷つき栄養が吸収できなくなる自己免疫疾患。慢性の下痢、腹部膨満感と腹痛、体重減少、慢性疲労、過敏性腸症候群症状など。

 

④脳の快楽報酬系の暴走

グルテンが胃のペプシンやトリプシンで消化されると、エクソルフィンという外因性モルヒネ様物質が生成される。エクソルフィンが脳のモルヒネ受容体と結合するとアヘンや覚醒剤と同じような多幸感が得られるようになり、グルテンを摂取すればするほど中毒性や依存性が強まり、「パンがおいしくてやめられない」、「パスタやラーメンを食べてもすぐにまた食べたくなってしまう」という衝動に駆られて食欲が増進することで過食を招く。

現代の日本において、まわりを見渡してみてもパンやパスタ、ラーメン、クッキーやケーキなど小麦で作られている食品であふれています。

たしかに食べると美味しいなーと思いますが、やはり毎日食べるというものではなく、日本人にとっては嗜好品にとどめておくくらいがいいと思います。

日本人は昔から何世代も米を主食にして命を育み、DNAを受け継いできました。

以前のブログでも書きましたが、身土不二(しんどふじ)という言葉があるように、人間はその土地で作られた作物、その土地で狩猟採集したものを食べて生きてきました。

その土地によって作られるものや狩猟採集できるものは異なり、その土地や環境に適合するように人間の身体も作られてきました。

今や40代以上の各年代で、死因のトップは悪性新生物=ガンだそうです。

また、戦後になってからさまざまな病気が増え続けており、医療費は年々増加の一途をたどっています。

いわゆる現代病と言われる病気なども昔にはなかったものばかりです。

これは戦後の食文化が大きく欧米化したことにより、日本人が自分たちの体質に合っていない食べ物を食べているからというのも理由の一つだと思います。

あるいは添加物や残留農薬なども問題であり、諸外国では禁止されている食品添加物が日本では平気で使われていたり、残留農薬の基準が一年のうちに何度も緩められ、残留農薬まみれの小麦や野菜を大量に輸入している日本で生活をしていれば、身体に悪影響が出ても何ら不思議はないと思います。

ちなみに日本で食べられている小麦は約9割を輸入に頼っています。

それらのほぼすべての輸入小麦からグリホサート(ラウンドアップ)=除草剤が検出されるそうです。

当たり前ですが、身体は食べ物でできています。

今あなたが抱えている心身の不調は、もしかしたら日ごろから食べているものが原因かもしれません。

健康の維持・増進に、みなさんも一度「食」を見直してみてはいかがでしょうか。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院

参考文献
吉野敏明氏(参政党共同代表・全国比例区第二支部長)Facebook2022年6月24日投稿記事

・2週間で体が変わるグルテンフリー健康法 溝口徹 著 2016年