デトックス力を高めて肝臓のはたらきをサポート
前回のブログ記事『春は解毒(デトックス)の季節/冬から春への季節の変わり目にぎっくり腰が多発する理由』で、春は肝臓が疲労しやすいということをお話ししました。
東洋医学の陰陽五行において、肝臓は「筋」を司り、肝臓の不調は「筋」に及ぶと言われています。
それゆえに冬から春への季節の変わり目に、ぎっくり腰やその他さまざまな不調が多くなるのではないかというお話をしました。
ということで、今回のブログでは「デトックス力を高める食べ物」「肝臓のはたらきをサポートする食べ物」についてお話ししていこうと思います。
デトックス力を高めて肝臓のはたらきをサポートする食べ物
玄米
これ↑、うちで食べているお米です。
これは自然農で作られた「ササニシキの玄米」です。
患者さんでフードコーディネーターのお仕事をされているIさんにお願いして融通してもらっています。
精米された白米はビタミンやミネラルがほとんどはぎとられており、白いご飯の食べ過ぎは糖質過多につながります。
しかしビタミンやミネラルが豊富に含まれている表皮部分が残っている玄米であればデトックス効果が期待できます。
また、玄米に含まれているガンマオリザノールやイノシトールという成分は肝臓のはたらきをサポートする効果があり、さらに放射性物質の中和にも効果が期待できます。
ただし栽培中に農薬や化学肥料が使われると、表皮の部分に農薬や化学肥料が蓄積してしまうため、残留農薬や残留化学肥料を体内に入れないためにも農薬や化学肥料を使用しない自然農法で作られた玄米を選んだほうが良いです。
梅干し
これもうちで食べている「梅干し」です。
自然農法で作られた梅を昔ながらの製法で4年近く熟成させて出来上がるそうです。
もともと梅の実には生物毒が含まれていますが、天日干しをして塩で漬け込んだ梅干しからは生物毒が消え、高い薬効があることが昔から知られていました。
梅干しに豊富に含まれている天然のクエン酸は、化学物質や放射性物質のデトックス、ウイルスの撃退、疲労回復効果など多くの薬効が認められています。
ぬか漬け
発酵食品の中でも乳酸発酵している食品は腸内細菌のはたらきを整える効果があります。
ヨーグルトやチーズも発酵食品ですが、『牛乳のウソとミネラルの重要性vol.2〜カルシウム・マグネシウム編〜』でも書いたように乳製品は日本人の体質に合いにくく、ぬか漬けや味噌、納豆などの発酵食品のほうが日本人の身体には合っていると思います。
ぬか漬けはできれば無農薬で育てられた米ぬかと天然塩を使ったぬか床に、無農薬無化学肥料で栽培された野菜を漬けたものが良いです。
味噌、納豆
味噌に含まれる乳酸菌や納豆菌(枯草菌)はぬか漬けと同様に腸内細菌のはたらきを整える効果があります。
ただし原材料の大豆は遺伝子組み換えのものが混ざっている危険性があり、また食品添加物を使用している商品も多々あるため、選ぶ際はパッケージや商品説明などをよく見て購入したほうが良いです。
できれば昔ながらの製法で作られているものを選び、また味噌であれば減塩のものは避け、天然塩で1年以上かけて発酵させている商品を選んだほうが良いです。
根菜類
山芋や自然薯にはビタミンやミネラルはもちろん、自然の硫黄が含まれているので放射性物質のデトックスに効果があると言われています。
また大根に含まれているイソチオシアネートなどもデトックス効果が高いことがわかっています。
ハトムギ
ハトムギの種子には強いデトックス作用があり、漢方薬では「ヨクイニン」と呼ばれ、利尿作用や排膿効果が高いです。
香りの強い野菜
ネギ、ミョウガ、ショウガ、らっきょうなどはビタミンやミネラルはもちろん、自然の硫黄を含み、放射性物質のデトックスにも効果的だと言われています。
ワサビもデトックス作用が強く、また葉緑素を含むシソは昔から魚毒を消すと言われてきました。
レモンなどの柑橘類
レモンやミカンなどの柑橘類にはビタミンCが豊富に含まれており、ビタミンCには酸化したものをもとに戻す還元作用があります。
また食物繊維も摂取できるため、腸内環境も整いやすくなります。
種子類
ゴマに含まれているセサミンには抗酸化作用やデトックス効果があります。
また微小ミネラルも多く、ビタミンBやセレン、マグネシウムなども含まれています。
上記以外でも、牡蠣(かき)やタコなどの魚介類にはタウリンが豊富に含まれ、肝臓のはたらきをサポートしてくれます。
また春はデトックスの季節と言われるように、春の旬の食べ物にはデトックス効果が高い食べ物が多いです。
ふきのとうやたらの芽、タケノコ、菜の花、ウドなど、春の野菜や山菜には独特の苦みがあるものが多いと思います。
この苦み成分は「植物性アルカロイド」といって身体の中の老廃物や毒素を体外へ排出するのを手伝ってくれる役割があるため、春には旬の食べ物を積極的に摂取したほうが良いと思います。
本来、僕たちには身体に悪い物質などを体外に排出するデトックス力を有しており、少量であれば体調を崩すようなことはないかもしれませんが、現代人はさまざまな化学物質や残留農薬、放射性物質などが容易に身体の中に入り込んでくる環境で生活せざるを得ない状況です。
化学物質や残留農薬、放射性物質などは体外に排出されにくく、徐々に体内に蓄積されることでさまざまな病気や不調の原因になってしまいます。
こうした物質をできるだけ体内に入れないことは大切なことだと思いますが、完全に防ぐことは不可能です。
したがって、体内に入ってしまった身体に悪い物質をしっかり体外へと排出するデトックス力が大切になってきます。
病気や不調を防ぎ、いつまでも若々しく健康でいるためにも、日々の食生活にデトックス力を高める食べ物を取り入れてみてはいかがでしょうか。
山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院
参考文献 ・まんがで簡単にわかる!毎日の食事に殺される食源病~医者が教える汚染食品から身を守る方法~ 内海聡 くらもとえいる 著 2022年