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『入浴のすすめ』

入浴のすすめ

湯船につかってますか?

患者さんに「湯船につかってますか」とよく質問します。

冬場でも、「シャワーだけ」という答えがけっこう多かったりします。

あまり湯船につからないという方には、たまには湯船にもつかったほうがいいですよとお話しします。

なぜ入浴がいいのか?

①温熱効果

当たり前ですが、湯船につかると身体があったまり、あったまると筋肉のコリがほぐれます。

また、身体中の血管が開いて血行がよくなり、それに加えてリンパ液など体液循環もよくなることで老廃物や疲労物質が流され、疲労回復効果も高くなります。

そして、内臓への血流量がupすることで、内臓の働きもサポートしてくれます。

内臓、とくに腸を温めることは非常に大切です。

腸は第二の脳といわれるほど、身体を正常に保つ上で重要な臓器です。

自律神経系とも密接に関係しており、腸の働きがよくなることで、自律神経の働きもよくなり、様々な不調の予防及び改善につながっていきます。

②加圧効果

お風呂に入ると水の圧力(水圧)を身体は受けます。

この水圧が身体にとって非常にいいんです。

弾性ストッキングっていうものがあります。

これは弾力性の強い靴下(タイツ)をはいて、足のむくみの解消をはかったり、血行不良を防いで血栓予防に使われたりするものなのですが、これと同じしくみで湯船につかると身体は水圧を受け、その水圧が滞りがちな血液やリンパ液を押し出してくれます。

また胸郭も圧を受けるので、そのままだと呼吸が浅くなり、酸素摂取量が少なくなってしまうため、それを補おうとして自然と深く、ゆっくりな呼吸になります。

よく「ヨガ」でも深呼吸をすることが多くあるのですが、深呼吸をただするだけでも、自律神経を整えてくれる効果があるため、湯船につかって自然と呼吸が深く、ゆっくりになることで心身のリラックスにつながります。

③浮力効果

陸上では、絶えず重力が身体にかかっています。

立っている時も座っている時も歩いている時も、常に姿勢を維持するために、あるいはその動作を行うために筋肉や関節は働いてくれています。

しかし湯船のなかでは浮力が働いているため、空気中に比べると、水中での重さは普段の約10分の1になります。

そのため、体重を支えている筋肉や関節の緊張が緩和することで、身体全体の緊張もほぐれていきます。

最近だるいなー、あまり調子よくないなーとという方は、湯船につかることで不調の解消につながるかもしれません。

今まではシャワーだけで済ませていた方も、たまにはゆっくり湯船につかって日頃の疲れを癒したり、また冬に向けた冷え対策としても、定期的な入浴をおすすめします。