先日、膝を負傷して久しぶりに来院されたEさん。
ゴルフ場で雨に濡れた緩やかな坂を降りていたところ、足を滑らせて転倒してしまったとのことで、来院された時は歩くのも大変そうで、びっこをひかないと歩けずといった様子でした。
膝の状態を確認してみると、初検時の段階では十字靭帯や半月板等を大きく損傷しているといった所見は徒手検査的には見られず、しかしながらもうすでに水がだいぶ溜まってきていたため、かなり強い負荷が膝にかかったであろうことが推測されました。
窪田「めちゃ水溜まっとるし、だいぶ痛そうすね」
Eさん「うん。けっこう痛いみたいだけどゴルフできたから最後までやっちゃった。」
ニコニコしながら、まるで自分ごとではないように話すEさんでしたが、膝に水が溜まるということは前述したように相当の負荷が膝に加わったであろうことは間違いありません。
膝を痛めた時に水が溜まるというのは、関節液を増やしてクッションを作ることで損傷した箇所への負担を軽減させたり、また関節液には損傷箇所の修復を早める成分が入っていて、要するに自らで治そうとする自然治癒力の働きによるものなんですが、損傷の程度が重いと膝がパンパンになるくらいに水が溜まることもあります。
また純粋な関節液は黄色っぽい色をしているのですが、関節内部の骨折や靭帯損傷等で出血を伴うと、膝の水を抜いた時に血が混ざっていることもあります。
膝に溜まった水は、膝関節への負担が解消されれば、また損傷箇所の修復がなされていけば徐々に引いていきますが、しかしながらかなり水が溜まっている時なんかは、手っ取り早く整形外科で水を抜いてもらったほうが楽になりやすいということもあり、またEさんもだいぶ水が溜まっている様子だったため、その旨をお伝えしたところ、「時間は少しかかっても自然に水が引いていくのなら、水を抜くのは嫌」ということで初回の調整&テーピングを行い、しばらく加療を継続することとなりました。
膝に水が溜まっている時や、ケガをした患部が腫れている時などは、ある程度の圧迫&固定をすることで水の引きや腫れがすびるのが早くなります。
そういえば、つい最近まで標準語だと思っていて普段から普通に使っていた「すびる」という言葉は甲州弁らしいです。
妻は茨城県出身なのですが、先日「すびるって何?」と聞かれたので、「おいおい勘弁してくれよ。すびるがわからないなんてどんだけ言葉知らないんだよ😩」と、「いやいや絶対標準語じゃない💢」と妻がうるさいので、「はいはい調べますよ🥱」と言いながらインターネットで調べてみると、まさかの甲州弁だったということで、「ほらみろクソGG🤬」と散々罵倒されました。
「すびる」とは「腫れが引く」という意味です。
東京で整骨院をやってた時も、山梨に帰ってきてからも、たぶん「すびる」ってめっちゃ言ってると思うので、もしかしたら「は?いま何て言った?」て思ってた人も大勢いたかもしれません。
脱線しました🙂↕️
話をもとに戻します。
翌日また来院されたEさんでしたが、まだまだびっこを引いている感じはあるものの、昨日よりもスムーズに歩けている様子で、痛みもやや引いているとのことでした。
膝の水はあまり変わっておらず、昨日とほぼ同様の処置を行い翌週の来院となりました。
週明けにいらっしゃったEさんは、びっこを引かずに歩けており、先週とは別人のように歩容もだいぶ良くなっている様子で、痛みもだいぶ和らいできているということで、テーピングを外して膝の状態を確認してみたところ、なんと膝の水がほとんど消失しておりました。
健側と患側とで比較してみると、まだ多少の水は残っているものの、それにしても劇的に水が引いていたので、「Eさん何かしたの?」て聞いてみたところ、自分で太ももやふくらはぎ、お皿の周りなどをマッサージしてたらだんだんと良くなってきたとのことでした。
Eさんは来年で80歳を迎えるのですが、たとえば「60代です♪」て言われても「あーそうですか」と納得してしまうんじゃないかと思うほど、実年齢よりも若く見えます。
けっしてお世辞で言っているわけではなく、普段の姿勢も背筋がしゃんと伸びていて、身のこなしも軽やか、余計なお肉もついておらず、お話ししていてもシャキシャキとしていて、まさか来年80歳を迎えるようにはまったく見えません。
以前Eさんに「若さを保つ秘訣は何ですか?」と、聞いたことがあります。
人様に言えるような特別なことは何もしていないよと、そう言ってニコニコしているEさんでしたが、Eさんとお話ししていると、いつも思うことがあります。
毎週Eさんは体操教室に通っておられるのですが、なんでももうかれこれ40年以上続けているそうです。
ずっと同じ先生の体操教室だそうで、先生も御年86歳?らしく、その年齢でいまだ現役で生徒さんに体操を教えている先生もめちゃめちゃすごいですね😅
体操教室では、体操をするだけではなく、先生が生徒さんたちを一人ずつまわりながら身体のケア?をしてくださるそうなんですが、これを家に帰っても自分でセルフケアとしてやりなさいと、毎日やることが大切だと、先生は生徒さんたちにずっと伝え続けているそうです。
Eさんは先生の教えを守り、もう何十年もセルフケアを毎日行ってきており、するとだんだんとここが固くなるとここが痛くなるとか、ここをほぐせばここの痛みが良くなるとか、そういったことが何となくわかるようになってきたと教えてくれました。
「ずっとわがままなご主人様に付き合ってくれてる身体だからね。毎日労わってあげなきゃね」と話すEさん。
まさに「治すのは自分自身」ですね。
また、Eさんは長年お友達と一緒に自家製の味噌を作っていたり、ぬか漬けをつけていたりと、基本的に食事は和食が中心で、毎食自分で作るそうです。
「ご先祖さまたちが昔から食べてきたものが身体に合ってると思うから、それを自分で作って食べてるだけよ」と。
そして、「これまでの人生を生きてきて、ご縁があって素晴らしい人たちと出会えたことで今の自分があると思っていて、その人たちには本当に感謝している」と、お話ししてくれたこともありました。
Eさんはいまだに茶道の先生をされているのですが、自分を特別に飾ったり偉ぶったりすることもなく、謙虚でありながら自然体で生き生きとしていて、日常における何気ない事柄にも喜びを見出すことができたり、世間一般的に言ったら取るに足らないような些細な事柄であってもありがたいと思えたり、常に感謝する気持ちを持ち続けるという生き方が、計算ではなく自然とできているように感じられるEさんとお話ししていると、いつもなんだかとても清々しい気持ちになります。
負傷した当初は、しばらくはゴルフもお休みかなと僕も思っておりましたが、Eさんは劇的な回復力で負傷から約1週間後にはもうラウンドを回れるほどに回復しちゃいました。
商売あがったりですw
そのまた翌週のラウンドにもしっかりと参加されたご様子で何よりです。
「あの時(負傷した時)は、歳も歳だし、もしかしたらもうゴルフはできないんじゃないかとよぎったけど、またゴルフができて嬉しいわ。これから先あとどれくらいゴルフを続けられるかはわからないけれど、できるだけ続けられるように自分の身体にありがとうって感謝しながらケアしていくわ」と話してくれたEさん。
僕は今年で43歳になりましたが、30年後に性格もみてくれも小汚いクソGGにならないよう、Eさんのように「凛として生きる」という人生観を大切にしながらかっこよく、美しく年齢を重ねていきたいと思います。
そして、これからもまた引き続き「治すのは自分自身」ということを、みなさまに伝え続けていければと思います。
山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院
