055-234-5455

『被害者意識と正当化が他者への依存を生み、問題の根本解決を強力に阻害する/精神構造分析法(内海式根本療法)』

くぼた整骨院の待合室には、精神構造分析セッションのPOPが貼られていたり、

精神構造分析法の教科書が置かれています。

すると、それらを見た患者さんから「先生も心理カウンセリングするんですね」というようなことをよく言われます。

また、先日は「僕も似たようなセッションを受けたことがあります!」とおっしゃる方がいたので、具体的にどのような内容かを聞いてみたところ、セラピストが宇宙と繋がっていて、宇宙(神)からのメッセージを届けてくれるというようなセッションだったようです。

しかし、精神構造分析法は宇宙と繋がっているとか、神からのメッセージとか、いわゆるスピリチュアル系のヒーリングなどの療法とはまったく異なります。

精神構造分析法については◯精神構造分析法の記事一覧などをお読みいただければと思いますが、精神構造分析法とは抱える問題(症状)の原因がすべて自分にあることを自覚して、これまでの考え方や生き方を変えることによって問題を根本的に解決していく技法です。

精神構造分析ではクライアントとセラピストが共同しながら、1〜10の手順に沿ってセッションを行い、問題の原因となっている深層心理を探っていくのですが、セラピストはクライアントのサポート役にすぎず、あくまでも主体となるのは問題を解決したいクライアントになります。

内海先生はセラピストとクライアントの関係性を、よく家庭教師と受験生に例えて説明しますが、まさにそんな感じでセラピストは答え(便宜的に答えとします)を直接クライアントに伝えることはなく、また答えに誘導することもなく、しかしながらクライアントが自分で答えに辿り着けるためのヒントを出すという役割に徹するのみです。

したがってクライアントは、まさに問題の解を得るべく、頭をフル回転させながらずっと考え続けることになり、セッション中はお互いに無言、沈黙という時間が長時間続くなんてことも稀なことではなく、これはクライアントにとっては非常に苦しい作業となります。

問題はある。しかしながら答えがわからない状態というのは人間にとっては不快であり、とくに現代人には耐えられないことが推測されます。

みなさんも子どもの頃を思い返してみてほしいのですが、「わからないことは聞きなさい」と家庭でも学校でも教えられてきたという人は多いのではないでしょうか。

これは一見すると正しいことのように思えるかもしれませんが、見方を変えれば「わからないことがあっても、聞けば何でも教えてもらえる」という思考につながることであり、すると自分で物事を考え、解決するといった、世の中を生きていく上で欠かすことができない力が削がれてしまいます。

わからないことがあったら聞くということを子どもの頃から刷り込まれ、むしろ聞くことが善で聞かないことは悪だと思っている現代人の多くは、すでに自らの頭で考え、解決する能力が著しく低下してしまっているのではないかと思います。

人が抱える問題の原因は、その人自身にあり、それは自覚しているものもあるかもしれませんし、むしろまったく自覚・認識はせずとも深層心理にいくつも存在している原因が影響していることのほうが多いかもしれません。

言い換えると、これまでの考え方や生き方自体に根本的な原因があるから問題が生じているのであり、真の意味で問題を解決するためには自己と向き合い、苦しみながらも自分自身でとことんまで考え抜き、自らの力で解を見つけ出すということが必要不可欠であるということです。

したがって自己と向き合うことをせず、「あれがいいと聞いたから」とか「人からこう言われたから」といった、いわゆる受け身の状態のままではけっして問題の根本解決には至らず、かえって問題がこじれて負のループにはまってしまうといったことも少なくありません。

前述したように、精神構造分析法は問題の原因はすべて自分の内側にあることを自覚して、考え方や生き方を反転させることによって問題の根本解決を図る技法であり、言い換えると精神構造分析法は深層心理分析や自己分析を行うための技法であるとも言うことができます。

精神構造分析法は、ただひたすらに自己と向き合い、自分にとって嫌なことや辛いことから目を背けず、自らの内面を直視して問題の原因となっている深層心理をいくつも見つけ出し、クライアント自らで問題を根本的に解決していくための技法であり、したがって世間一般に行われているカウンセリングともまったく異なる技法です。

カウンセリングはクライアントの話を親身になって聞き、クライアントに共感し、慰めながら心の傷を癒していくといった手法ですが、精神構造分析法には上記のような、いわゆる傾聴、共感(同情)、癒しといった概念は存在せず、これもまたクライアントがしんどくなる理由でもあるかもしれません。

カウンセリングと一言で言っても様々なものがあると思いますし、カウンセリングを受けたことによって辛い状況から抜け出せたという人もいるかと思いますので、一概には言えませんが、しかしながら問題の原因を考えることをせず、「自分がどれだけ辛い思いをしてきたのか」とか「いかに自分は大変な境遇で生きてきたのか」などといった話を聞いてもらい、「辛かったね」とか「よくがんばったね」などと言ってもらうことで承認欲求が満たされて、癒しや安らぎを得られたとしても、それは一時的でしかありません。

人間の心理には被害者意識というものが存在し、それは過去のトラウマや不平不満、病気に至るまで、様々な事柄に関係しています。

これは自我を守るために、誰にでももともと本能的に備わっている防御機構の一つですが、被害者意識が強ければ強いほど、問題の原因を他者(環境や境遇)に求めることになります。

すると、「こんなに辛い自分はなんてかわいそうなんだろう」、「こんな辛い思いをしているのは全部◯◯のせいだ」、「自分は悪くない」、「自分は被害者なのだから助けてもらって当然」という思考回路を辿ることになります。

これはまさに自分を正当化しているということに他ならず、こうなるとますます自己に目が向かなくなり、自分の中にある原因から遠ざかってしまいます。

そして、自分自身の問題であるにもかかわらず、問題解決の答えを他者に委ね、他者に依存することしか考えなくなり、すると問題が解消されないばかりか、問題が悪化したり、また新たな問題が生じるといった負のループに嵌って抜け出せなくなってしまいます。

要するに被害者意識は正当化と依存につながり、これらは問題解決を強力に阻害するということです。

自覚はないかもしれませんが、もしかしたらあなたの内側にある深層心理に隠れた被害者意識が、あなたが抱える問題の原因の一つになっているかもしれません。

したがって、なかなか解消されない問題を根本的に解決したいと望むのであれば、自己と向き合い、隠された被害者意識を認識し、自分を正当化することをやめ、依存症であることを自覚した上でそれらをすべて手放すことが必要なことかもしれません。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院