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『散歩のススメ』

お散歩が身体にいい

「お散歩してください」と、いつも患者さんにお話しします。

「ウォーキングとか早歩きとかまったく意識しないで、とにかくだらだらお散歩してください」とお伝えします。

もちろんウォーキングや早歩きも健康にいいのですが、目的が多少異なるんです。

だらだら歩くのがポイントなんです。

それも、歩いている時にはあまり難しいことは考えない。

仕事のことや悩みごとなどは考えず、感じたままで歩くのがいいんです。

たとえば「花がきれいだなー」とか、「山が真っ白になってるなー」とか、「あのラーメン屋おいしそうだなー」とか、とにかく五感で感じたまま歩くのがポイントです。

左脳と右脳

人は主に左脳で物事を論理的に考えたり、客観的に分析します。

反対に右脳はイメージ力や記憶力、想像力やひらめきを司っています。

視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感に関係し、感情のコントロールも右脳でしています。

音や色の違いを認識したり、物事に感動したりするのも右脳の働きによるものです。

右脳は情報をイメージとして認識し整理する役割を果たしています。

また左脳に比べて右脳のほうが、記憶の容量が圧倒的に多いです。

右脳も左脳も物事を整理して記憶しますが、右脳はイメージで記憶することで左脳の数千倍もの情報が処理できるといわれています。

右脳の働きが活発なのは、言葉がまだ未発達な3歳前後の幼少期の時期ですが、成長するにつれてだんだんと言語を司る左脳が活発に働くようになり、左脳優位になっていきます。

これがいわゆる「頭が固い」という状態であり、大人になると右脳をいかに使うかが脳を活性化させるためにも大切になります。

参照:「いしど式まとめ」右脳派と左脳派の違いと診断方法

右脳を働かせて歩く

花がきれいだなーとか風が気持ちいいなーとかなんかいい匂いがするなーなど、見たまま、感じたまま歩く=五感を働かせて歩く=右脳を働かせて歩くということです。

それでは右脳を働かせて歩くことがなぜいいのかというと、上記のように人は大人になるにつれて左脳優位になる傾向があります。

これは利き手があることとも非常に深く関係していると言われています。

人類の9割以上が右利きであり、また左脳が支配しているのは右半身です。

この利き手、利き足があることによって、日常生活を送るなかでかならず身体の使い方のくせが出ます。

仕事や家事を行う際も、あるいは趣味をしている時もこれは例外ではなく、無意識のうちにその動作をスムーズに遂行するべく、脳の運動プログラムによって無意識下に行われます。

身体には本来ゆがみなどを元に戻そうとするいわゆる自然治癒力が備わっており、少しのゆがみなら自然と正常な状態に戻るはずですが、この決まり決まった動作、身体の使い方が繰り返されることにより、そしてここに疲労の蓄積だったり、冷えだったり、あるいは気圧の変化などの影響でゆがみが戻らず、逆に身体のゆがみがますます強くなってしまった時に様々な身体の不調や痛みとして現れてしまうのではないかと考えられます。

したがって、左脳優位から一時的にでも右脳優位にすることで、脳の優位性の左右差が解消され、脳のバランスが整うことで身体のバランスも整いやすくなります。

また、ウォーキングとか早歩きとかではなく、だらだら歩くことで骨盤を中心に身体全体の筋肉や関節もなじみが良くなっていきます。

身体の不調や痛みが出やすい時は、筋肉や関節などの組織が固まっている時が多く、したがって身体全体の筋肉や関節のなじみがいい状態を保つことで、実際に痛みや不調がある時にはその解消につながり、またその予防にもなるのです。

今日は12月15日。

これからますます寒さが厳しくなり、身体も固さが出やすくなります。

定期的なお散歩で、不意に訪れるかもしれない不調や痛みの予防に努めたいですね。

みなさんお散歩してますか?

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院