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『農薬大国ニッポンと残留農薬の危険性』

国産=安全のウソ

スーパーマーケットに行って食材を購入する時、外国から輸入されたものではなく、「国産」の野菜や果物を買うという人も多いのではないでしょうか?

僕も何かしらの食材などを買う時には、やっぱり国産のほうが安心・安全な気がして原産地表示を見ながら国産の食材を選んでいると思います。

しかし現代においてはかならずしも「国産だから安心」とは言えない状況にあるかもしれません。

なぜなら現代の日本は世界的にみても農薬や食品添加物などの基準がかなりゆるく、農薬使用量は世界で1位2位を争うほどであり、まさに農薬大国ニッポンと言っても過言ではないほど多くの農薬が使われているからです。

たとえば、最近テレビのコマーシャルでよく見るラウンドアップという除草剤。

ラウンドアップはベトナム戦争で使用され、多くの健康被害を引き起こした枯葉剤の親戚であり、近年その危険性が叫ばれて世界各国では使用禁止や規制を設けるなどの措置を講ずるいっぽうで、日本においては規制されるどころか使用量が最大400倍にまで膨れ上がっているそうです。

日本で主に使われている農薬の種類

有機リン系

有機リンは農薬の一種で、炭素-リン結合を含む有機化合物の総称。第二次世界大戦前後から殺虫剤として農薬に使われた。人に対する神経毒性が高い化合物が多く、神経ガスとしてサリンが有名。

 

電車、バス、タクシー、航空機などの車内、機内、消毒にも使用。

 

塩化ビニール、ウレタンフォーム、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、難燃剤、ガソリン添加剤、潤滑油添加剤などとして使用。

ネオニコチノイド系

ネオニコチノイドはシナプス部分の後膜に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体「ニコチン性アセチルコリン受容体」に結合する神経毒。有機リン系の後釜として登場。

 

規制の緩さに関しては、日本と外国とで使用量を比べてみると、リンゴはアメリカの2倍、EUの2.8倍の使用量が日本で許容されており、イチゴはアメリカの5倍、EUの6倍。

 

茶葉では品種によってはEUの300倍の使用量が許容されている。

 

海外ではネオニコチノイドがミツバチの激減に関係があるとされ、世界各国で使用が禁止されたり規制がなされている。

グリホサート系

前述したラウンドアップはグリホサート系農薬(除草剤)の一種。植物の成長に必要なアミノ酸生成をストップさせる作用がある。

 

グリホサート耐性を持たせた遺伝子組み換え作物は世界でもっとも売れており、遺伝子組み換え大豆の作付け面積はアメリカの大豆作付け面積の6割を占めている。

 

しかしグリホサートを使い続けると耐性を持つ雑草が出現し、それを枯らすためにさらに強く、量も多くという悪循環が起き、それに伴い日本では残留基準値を段階的に引き上げている。

 

グリホサートはさまざまな健康被害を引き起こすことがわかっているが、とくに懸念されているのは発がん性。

 

グリホサートに関する訴訟は非常に多く、すでに被告側が敗訴している訴訟もあり、賠償金は数千億円になると言われている。

↑これ、スーパーで買ってきたプチトマトです。

ホタテの貝殻の粉末を溶かした水に10分ほど浸けたプチトマトです。

無色透明であるはずの水の色が黄色くなってます。

ホタテの貝殻粉末は野菜全般に使えるのですが、10分ほど浸けておくと植物の油や汚れ、農薬などの石油系薬剤が徐々に浮いてきます。

当たり前ですが、野菜や果物などの残留農薬は身体によくありません。

すぐには健康被害が出ることはないかもしれませんが、排出しきれずに体内に残った残留農薬は徐々に蓄積されていき、慢性的な毒性を発揮してさまざまな健康被害を引き起こす原因となりかねません。

しかしながら自国民の健康に直結する問題であるにもかかわらず、明らかに世界の動きと逆行しているとも思える日本の農薬に対する規制緩和の動き、そしてこの状況を日本のマスコミが報じないのはなんでなんだろうなと、非常にやるせない気持ちになりますね。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院

参考文献
・まんがで簡単にわかる!日本人だけが知らない汚染食品〜医者が教える食卓のこわい真実〜 2019年
原作 内海聡 漫画 くらもとえいる

・内海聡の内海塾「現代の食の危険性」DVD 2014年