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『心のありようと痛みの関係について』

「うちの子けっこう夜に身体が痛いって言うんですが成長痛ですか?」とか、「痛いって言って夜泣きするんです」とか、日々仕事をしていると、小さなお子さんを持つママさんなどによく聞かれたりします。

成長痛と言われる症状はたしかにあると思います。

僕にもいわゆる成長痛的な経験があります。

小学生の時、何年生だったかは忘れましたが、両足のかかとと乳首がめっちゃ痛くなりました。

当時サッカーをしていたのですが、走ると痛いかかとはまたもっと痛くなりますし、乳首はアンダーシャツと乳首が擦れる刺激でめっちゃ痛かったので、両方の乳首に絆創膏を貼って摩擦を防いで痛くならないようにしていました。

僕は夜痛くて泣いた経験は覚えているかぎりではないと思いますが、「夜に痛みを訴える」、「痛くて泣く」という話はたくさんの方からよく聞きます。

成長を促すための成長ホルモンはだいたい22時〜2時にもっとも多く分泌されます。

その成長ホルモンによって身体が大きくなってくるわけですが、骨が伸びたり、またそれにともなって筋肉などの軟部組織も引き伸ばされることが刺激となり、痛みとして症状が現れます。

なので、成長ホルモンが多く分泌される夜間に痛みなどの症状を訴えるお子さんが多いのではないかと思います。

成長痛と思われる症状は荷重関節(腰、仙腸関節、股関節、膝関節、足関節など)や足部に起こることが多いです。

これは単純に成長とともに体重が短期間で増えたことによって体重を支える荷重関節や下肢への負担が急に増えたからということが考えられるかもしれません。

また身長が伸びたり、体重が増えたりして身体のバランスが変わると荷重のかかり方にも変化が生じます。

このように荷重の不均衡によって荷重が集中する箇所ができてしまい、痛みや不具合を生じさせるのではないかと思います。

こういったケースでは、以前のブログ記事『同病異治と異病同治』でも書きましたが、骨盤矯正が著効を示すことが多いです。

これは骨盤を矯正し、上半身の重みを均等に荷重関節や下肢へ伝わるように整えることで荷重の分散を促し、荷重の偏りを改善することで、痛みや不具合が出ている箇所への負担を軽減・解消するからというのが骨盤矯正が有効な理由かと思います。

なので、冒頭の「子どもが夜に身体が痛いと訴える」とか「痛がって泣く」などのお話をされた時は、「成長痛みたいなものだったら骨盤矯正が効くかも」とお話ししたりしますが、今日書きたかったのは実はそういうことではないんです。

たしかに、夜に成長ホルモンが多く分泌されることで骨や筋肉などの軟部組織が伸ばされる刺激が原因で痛みが生じているというのは確実にあると思いますし、成長痛みたいな症状に骨盤矯正が良い場合もたしかにあるとは思います。

よく、「痛みは脳が作りあげている」なんて言われたりします。

たしかにそういったことは大いにあるのではないかと思います。

子どもは風邪などで高熱が出ると夜泣きをすることがあります。

高熱が出ていて気持ち悪いから辛くて泣くという面は当たり前にあるかと思いますが、むしろ精神的な要素が「泣く」という表現につながっていると言います。

自分の体調がいつもと明らかに違うことに対する不安感や恐怖心から泣くのだそうです。

また、「甘えたい」という願望が子どもであれば誰にでもあります(子どもに限らずかもしれません)。

もしかしたら痛みや不具合の原因の一つに「もっと甘えたい」という深層心理が隠されているかもしれません。

たとえば、きまって左の太ももが痛くなるお子さんがいるとします。

夜寝ていると「左の太ももが痛い」と訴えてくる。

なぜきまって「左の太もも」なのか?

これも以前の記事『脳と身体の関係について』で書いたように、左半身は右脳の影響を受けます。

右脳は母、女性、家庭などの意識を司る領域です。

また、症状が現れる身体の部位にも意味があります。

太ももとは何か?

太ももは身体を支える、立つ、歩くなどの役割があります。

その役割を持つ太ももが痛む、不具合が生じている。

そして、きまって痛むのは右脳の影響を受ける左側の太ももであるということ。

もしかしたら「お母さんに支えてもらえないと立てない、歩けない」という、甘えたい欲求や依存心が深層心理に隠れているからかもしれません。

そうだとすると、お子さんの痛みを改善するためにもっとも効果的な方法は何かというと、湿布を貼ったり骨盤を矯正したりすることではなく、お母さんが優しくさすってあげること。

そういえば、昔どこかに身体をぶつけたり、転んだりして「痛いっ!」てなった時、痛いところをさすりながら「痛いの痛いの飛んでけ〜」て母やばあちゃんがよく言ってたことをよく覚えていますが、今思うとそういったことでも無意識的に子どもって愛情を感じるのではないかなと思います。

子どもが痛みを訴えたり、泣いたりして夜中に起こされたりするのはたしかに大変なことと思いますが、もしかしたら痛みという症状の裏側にはもっと甘えたいという深層心理が隠されているのかもしれません。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院