055-234-5455

『秋は悲しみの季節/東洋医学的な考え方』

早いものでもう10月ですね。

今年も残すところ、あと3ヶ月を切りました。

ついこないだまでは19時頃まで明るかったのが、最近では日が暮れるのもだいぶん早くなり、1日ごとに日が短くなっていくことを実感します。

先日、「秋はなんだかもの悲しくなっちゃうんですよね。」と、施術しながらそんなことを話してくださったJさん。

たしかに日も短くなり、気温も徐々に下がったりして冬に向かっていくのを日々実感していくことも、憂鬱になったりさみしい感情になる原因の1つなのかなとも思いますが、なんでもご家族の方が亡くなられたのが秋に重なり、またJさんご自身の持病もふだんは落ち着いていても秋に悪化することが多いそうで、そんなことからも秋になると憂鬱になってしまうそうです。

五行論と五行色体表

東洋医学的な概念で「五行論」という理論があります。

以前のブログ記事『春は解毒(デトックス)の季節/冬から春への季節の変わり目にぎっくり腰が多発する理由』『春は解毒(デトックス)の季節vol.2/デトックス力を高める食べ物』でも少し書きましたが、「五行論」とは「宇宙間の万物はすべて、木・火・土・金・水という5種類の基本元素からなり、これらの物質の運動と変化によって生成されている」という基本概念です。

またこの学説に基づき、自然界のあらゆる万物と人体や症状、内臓や身体の組織などを五行に当てはめた「五行色体表」があります。

五行色体表で見てみると「秋」は「金」であることがわかります。

そして、喜怒哀楽などの感情も五行論で表され、またそれぞれの季節にも対応しているのですが、実は「秋」の感情は「悲しみ、憂い」なんですよね。

また、「金」に関連する身体の部位は「肺」「大腸」「皮膚」であり、

実はJさんの持病は大腸の疾患なんです。

このようにして見てみると、Jさんの場合は五行論に当てはまることが多いように思います。

東洋医学では心身一如とも表現されるように、「精神性や心のありよう、感情」は「身体の不調」と密接に結びついていると考えられています。

前述したように、肺・大腸・皮膚は「悲しみ」や「憂い」の臓器です。

そして、「肺=息を吐く」、「大腸=排泄する」、「皮膚=汗や発疹を出す(解毒している)」というように、それぞれ共通して排出や排泄の臓器ということができます。

したがって、「罪悪感や悲しみ、憂いをためこんでそれらの感情が消化できていない」、さまざまな意味で「出す(吐き出す)ことができていない」から肺や大腸、皮膚に病気が現れると言われています。

けっしてすべての症状に対して当てはまるというわけではなく、一概には言えないかもしれませんが、症状が慢性的であればあるほど、病気と感情は密接に関係しています。

「辛」は「肺」を栄養する

先日、家の近くにある「だるま家」さんにランチを食べに行った時、「青唐辛子とじゃこの南蛮」をおすそ分けしてもらったんですね。

で、この南蛮めっちゃおいしいんですが、その時期の唐辛子の辛さ具合によっていつもよりもマイルドだったり超激辛だったりするんです。

この時はけっこう激辛なほうの南蛮だったんですが、五行論的には秋=金=肺=辛で、まさに「辛」は「肺(大腸)」を栄養するので、「この秋の季節にちょうどいいわ」と思い、「めちゃ辛い🤣」と思いながらもめっちゃおいしくてご飯が進むので、夕食の時にご飯のお供で結構大量にばくばく食べていたんです。

内心、お腹大丈夫かな😅と思ってはいましたが、翌日は案の定やっぱりお腹もお尻もだめになりました😭。

「辛」は「肺(大腸)」を栄養しますが、何事もほどほどでないとかえって悪影響を及ぼしてしまうので、みなさんも辛い物の食べ過ぎにはくれぐれもお気をつけくださいませ。

山梨県甲府市の整骨・整体 くぼた整骨院

参考文献
・オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書 2014年